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防犯カメラは、台数を増やせば安心というものではありません。どこに、どの向きで付けるかで、役に立つかどうかが大きく変わります。事務所・倉庫・店舗それぞれで押さえたい場所と、映しすぎないための気配りを、公的機関やメーカーの情報をもとに整理します。
01まず「守りたいもの」と「人の通り道」を書き出す
カメラを付ける場所を決める前に、建物の簡単な見取り図を用意してみてください。そこに、現金や在庫、大事な書類や機器など、守りたいものがある場所に印を付けます。次に、外から人が入ってくる道筋を線で書き入れます。正面の出入口だけでなく、裏口や窓、搬入口も忘れずに書きます。印と線が重なるところが、カメラを付ける候補になります。この図があると、施工する会社と相談するときにも、話がかみ合いやすくなります。
02正面だけでなく、裏口や小窓も候補に入れる
警視庁は、店舗を狙った侵入窃盗について、施錠されていない出入口や小窓から入られる例があること、レジや金庫の現金が盗まれていることを伝えています。対策としては、勝手口や小窓も必ず施錠すること、防犯カメラを付けることなどが挙げられています。
人目につきやすい正面の出入口には、カメラがあることがはっきり分かるように付けると、思いとどまらせる効果が期待できます。一方で、建物の裏や外周は人目が届きにくく、入られやすい場所です。NTT東日本の解説でも、建物の外周は死角が多いため、重点的に見守る場所とされています。正面に1台付けて終わりにせず、裏側の出入口や窓もあわせて考えることが大切です。
03店舗・倉庫・事務所で押さえたい場所
店舗では、出入口とレジのまわりがまず候補になります。キヤノンマーケティングジャパンの解説では、レジまわりのカメラは、万引きなどの抑止に加えて、売上と現金が合わないときの原因を確かめるのにも役立つとされています。商品を置く奥の部屋(バックヤード)も、関係者以外の出入りを確かめる場所として挙げられています。
倉庫では、荷物の出し入れをする場所が中心になります。人や車の出入りが多く、夜に入られることも考えられるため、暗い場所でも撮影できるカメラが向いています。事務所では、出入口に加えて、外から室内が見える窓のあたりや、物陰になりやすい場所が候補になります。事務所の中は、ふだん働く人の姿が映り続ける場所でもあります。何のために付けるのかを、働く人にあらかじめ伝えておくと、無用な不安を招きにくくなります。
04映しすぎないように、向きと範囲を決める
カメラの向きによっては、隣の家や敷地、公道を通る人まで映ってしまうことがあります。NTT東日本の解説では、通路や他人の敷地が映ると、隠し撮りと受け取られてトラブルになるおそれがあると注意しています。キヤノンマーケティングジャパンは、映像の一部を隠せる機能(プライバシーマスク)を持つ製品があることも紹介しています。
個人情報保護委員会は、事業者が防犯カメラを付ける場合について、入口や設置場所に「防犯カメラ作動中」と掲示するなど、撮影されていることを分かりやすくする方法を示しています。自治体の中には、設置や運用の手引き(ガイドライン)を出しているところもあります。たとえば香川県の手引きは、不必要なものが映らないように、設置場所、向き、台数を決めることを求めています。事業所のある地域にも手引きがないか、一度確かめてみてください。法律の面で迷うことがあれば、詳しくは専門家にご相談ください。
05付ける前に、実際の映り方を確かめる
場所の候補が決まったら、工事の前に、その位置から実際にどう映るかを確かめておくと安心です。昼と夜で見え方が変わることもあります。窓や出入口の外の明るさで、人の顔が暗く映ってしまう場合もあります。施工する会社に、候補の場所で試し撮りをしてもらえるか相談してみるとよいでしょう。守りたいものの場所、人の通り道、映してはいけない範囲。この3つを見取り図に書き込むところから始めてみてください。
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