MEDIA/防犯カメラ

防犯カメラの映像は誰が見てよいか。社内で決めておきたい扱い方

防犯カメラは、付けたあとの映像の扱い方も大切です。映像に映った人の顔は、個人情報として扱う必要があります。誰が見るのか、頼まれたら見せてよいのか、いつ消すのか。個人情報保護委員会や県の手引きをもとに、社内で決めておきたいことを整理します。

01顔が分かる映像は「個人情報」として扱う

個人情報保護委員会は、防犯カメラなどで記録した映像について、特定の個人を見分けられるものであれば個人情報に当たるという考え方を示しています。お客様や取引先、通りがかった人、そして働いている社員の姿も、その対象になります。

防犯のためにカメラを付けることは、それ自体が問題になるわけではありません。ただ、撮った映像を防犯以外の目的に使うことには注意が要ります。同委員会は、防犯のために撮った映像を売り場づくりなどの商売の目的に使う場合は、あらかじめ本人の同意が必要だとしています。何のための映像なのかを、社内で一度言葉にしておくと、後の判断がぶれにくくなります。

02見る人と、見る場所を決めておく

愛知県の「防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン」は、設置した人が管理の責任者を決め、操作する人を指定して、その人だけに扱わせることを求めています。モニターや録画装置のある場所には、許可した人以外が入れないようにすることも挙げています。

小さな会社であれば、責任者を1人、操作できる人を1〜2人決めるだけでも十分な第一歩です。モニターを受付など誰もが目にする場所に置いていないか、録画装置の見られる画面にパスワードがかかっているかも、あわせて確かめてみてください。同委員会のQ&Aでも、扱える社員を限ること、社員への教育、機器の盗難や紛失を防ぐこと、見られる人を制限することなどが、参考になる対策として示されています。

03「映像を見せてほしい」と頼まれたとき

愛知県の手引きでは、映像を目的以外に使うことや、ほかの人に見せたり渡したりすることは原則として行わないとしています。例外として挙げられているのは、法令に基づく場合、緊急の必要がある場合、捜査機関への協力が必要な場合、本人の同意がある場合や本人に提供する場合です。見せたり渡したりするときは、相手の身元を確かめ、日時、相手、目的、映像の内容を記録しておくことも求めています。

警察から、刑事訴訟法に基づく照会(捜査のための問い合わせ)があった場合について、個人情報保護委員会は、本人の同意を得ずに応じてよいとしています。後のもめごとを避けるため、照会してきた警察官の氏名や所属、提供した記録を残しておくことが望ましいとも書いています。一方、お客様どうしのトラブルなどで「相手の顔を確かめたい」と頼まれた場合は、ほかの人が映っていることもあり、その場で見せるのは控えたほうがよい場面が多いでしょう。判断に迷うときは、警察に相談するよう案内する方法もあります。どこまで応じるべきかは事情によって変わるため、詳しくは専門家にご相談ください。

04残す期間を決めて、過ぎたら消す

個人情報保護委員会は、防犯カメラの映像について、使う必要を考えて保存期間を決め、必要がなくなったら早めに消すよう努めることを求めています。愛知県の手引きでは、保存期間を目的に必要な最小限とし、最大で1か月としています(捜査のために特に必要な場合は延ばせるとしています)。事業所のある自治体にも手引きがあれば、その期間を目安にするとよいでしょう。

多くの録画装置は、容量がいっぱいになると古い映像から上書きしていきます。何日分が残る設定になっているかを、一度確かめておくと安心です。また、録画装置やカメラを入れ替えて処分するときは、中のデータを読み出せない状態にしてから手放すことも、同じ手引きで求められています。

05決めたことを、紙1枚にまとめておく

ここまでの内容は、難しい仕組みを入れなくても始められます。1つ目は、何のために映像を撮っているか。2つ目は、誰が見てよく、どこで見るか。3つ目は、見せたり渡したりするときの手順と記録の仕方。4つ目は、何日で消えるか。この4つを紙1枚に書き、関わる社員で共有しておくだけでも、いざというときに落ち着いて対応しやすくなります。カメラの台数や性能を考えるのと同じように、映像の扱い方も、付ける前か付けたあとの早いうちに決めておくことをおすすめします。

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